昭和時代の子どもたちの心を掴んだ「とびだすえほん」。中でも「万創(ばんそう)」から発売された「ポパイ」の立体絵本をお持ちではありませんか?ページをめくるたびに絵が飛び出す不思議な仕掛けに、当時の子どもたちは目を輝かせていました。今回は、そんな懐かしい「万創 ばんそうのとびだすえほん ポパイ 外函付」について、昭和レトロ玩具専門の買取スタッフが詳しくご紹介します。
目次
1. 万創(ばんそう)とは – 立体絵本を生み出した企業の歴史
「万創(ばんそう)」は、1970年に設立された日本の企業です。設立の背景には興味深いエピソードがあります。当初、フジテレビの事業局から発売されていた「とびだすえほん」シリーズが、放送局の出版事業を禁止する当時の法律に抵触するという問題がありました。そこで、この事業を専門的に行う会社として誕生したのが「万創」だったのです。
万創は主に立体的な「とびだすえほん」や紙製玩具を製造・販売し、特にウルトラシリーズ、ガッチャマン、仮面ライダーなどの特撮・アニメ作品のキャラクターを扱った商品を数多く世に送り出しました。当時のヒット商品である「とびだすえほん」は他社と競合しない独自の商品として人気を博し、万創は急速に成長します。
1970年代初めには年商30億円を超える企業にまで成長しましたが、残念ながら1970年代半ばには経営が行き詰まり、倒産してしまいます。しかし、その短い歴史の中で生み出された「とびだすえほん」シリーズは、今なお昭和レトロコレクターの間で高い評価を受けている貴重なアイテムとなっています。
2. とびだすえほん「ポパイ」の特徴と魅力
万創の「とびだすえほん」シリーズの中でも、「ポパイ」は比較的レアなタイトルの一つです。この絵本の最大の特徴は、もちろんその「とびだす」仕掛け。ページを開くと、絵の一部が立体的に飛び出してくる仕組みになっています。当時の技術で作られた精巧な紙細工は、今見ても驚くほど緻密で美しいものです。
「とびだすえほん ポパイ」の特徴としては、以下のようなポイントが挙げられます:
- 紙製の精巧な立体的飛び出し仕掛け
- 当時としては鮮やかなカラー印刷
- ポパイと仲間たちの冒険を描いたストーリー性
- サイズは約20cm×15cm前後の手に取りやすいサイズ
- ページをめくるたびに異なる立体構造を楽しめる工夫
この「ポパイ」の立体絵本は、アニメやキャラクターとのタイアップという当時の商業戦略を体現した商品であり、昭和の子どもたちの文化や娯楽の形を今に伝える貴重な資料でもあります。そのため、昭和レトロ玩具のコレクターだけでなく、文化史や出版史の研究者からも注目される価値あるアイテムなのです。
3. 「外函付き」の意味と価値
「万創のとびだすえほん ポパイ」を語る上で重要なのが「外函付き」という状態です。外函(がいかん)とは、簡単に言えば外箱のことです。子ども向けの商品である「とびだすえほん」は、実際に遊んでいるうちに外箱が破損したり、捨てられてしまったりすることが多かったため、「外函付き」の状態で残っているものは非常に稀です。
コレクターアイテムにおいて「外函付き」の状態が重要視される理由はいくつかあります:
- 完品としての価値 – 本来の姿をそのまま保っている証となる
- 保存状態の証明 – 外函があるということは、中身も大切に扱われていた可能性が高い
- パッケージデザインの価値 – 外函自体にも当時のデザインやイラストが施されており、芸術的価値がある
- 希少性 – 多くの場合、外函は失われてしまうため、残っているものは数が少ない
「万創のとびだすえほん ポパイ 外函付」は、こうした価値を全て併せ持った貴重なアイテムです。コレクターの間では「完品」と呼ばれる、本来の姿をそのまま保った状態の商品として高く評価されています。
4. ポパイというキャラクターについて
「とびだすえほん ポパイ」の主人公であるポパイは、1929年にアメリカの漫画家エルジー・クリスラー・シーガーによって生み出された人気キャラクターです。水兵(セーラー)の姿をした小柄な男性で、ほうれん草を食べると超人的なパワーを発揮するという個性的な設定が特徴です。
日本では1959年からテレビアニメが放送され、最高視聴率33.7%という驚異的な人気を博しました。「ほうれん草を食べると強くなる」というわかりやすい設定は子どもたちの心をつかみ、日本でも長く親しまれてきました。このアニメの影響で、日本の子どもたちのほうれん草摂取量が増えたというエピソードも残っています。
ポパイと恋人のオリーブ・オイル、宿敵のブルート(ブルータス)の三角関係を軸にしたストーリーは、単純明快ながらも普遍的な魅力を持っていました。そのため、漫画やアニメだけでなく、様々な商品化も行われ、「万創のとびだすえほん」シリーズにも採用されたのです。
ポパイのキャラクター商品は国際的にも人気が高く、特に昭和時代の日本製ポパイグッズは海外コレクターからも注目されています。「万創のとびだすえほん ポパイ」も、そうした日本独自のポパイ商品の一つとして、現在も国内外問わず価値あるアイテムと見なされています。
5. 万創のとびだすえほんの保存状態と価値の関係
「とびだすえほん」のような紙製品は、時間の経過とともに劣化が進みやすいものです。そのため、保存状態は価値を左右する最も重要な要素の一つとなります。約50年前の商品であることを考えると、良好な状態で残っているものはごく少数です。
買取や評価の際に特に重視される保存状態のポイントには以下のようなものがあります:
- 立体仕掛けの動作状態 – 飛び出す部分がスムーズに動くか
- ページの破れや折れ – 特に立体パーツが接続している部分
- 色褪せの程度 – 日焼けや変色の有無
- シミや汚れ – 水濡れ跡やカビなどの有無
- 外函の保存状態 – 箱の角潰れや破れがないか
専門家の間では、これらの状態を細かく分類し、「未開封品」「美品」「並品」「ジャンク品」などとランク付けする場合もあります。「万創のとびだすえほん ポパイ」のような希少価値の高いアイテムは、コレクターも状態の良い品を好む傾向があるため、保存状態が良ければより価値が高くなります。
ただし、たとえ完璧な状態でなくても、「万創のとびだすえほん ポパイ」はそれ自体が希少なアイテムであるため、相応の価値があります。特に「外函付き」であれば、多少の経年劣化があっても価値は保たれるでしょう。
6. コレクターが注目するポイント
「万創のとびだすえほん ポパイ」をはじめとする昭和レトロな立体絵本は、コレクターの間で高い人気を誇ります。そのため、コレクターがどのようなポイントに注目しているかを知ることは、所有者にとっても重要です。
コレクターが特に重視するポイントには以下のようなものがあります:
- 希少性 – 発行部数が少なかったり、現存数が少ないタイトルであるか
- 完全性 – 外函を含め、全ての付属品が揃っているか
- 保存状態 – 特に立体仕掛けの動作や印刷の鮮明さは重要
- キャラクターの人気 – ポパイのような国際的に人気のあるキャラクターかどうか
- 時代背景 – 昭和の文化や歴史を象徴するアイテムであるか
「万創のとびだすえほん ポパイ」は、これらの条件をほぼ全て満たす貴重なアイテムです。特に「外函付き」であれば、コレクターにとって垂涎の的となることでしょう。
また、近年ではレトロなアナログ玩具への回帰や、昭和ノスタルジーの再評価といった流れも見られ、「万創のとびだすえほん」シリーズ全体の価値も上昇傾向にあります。デジタル時代だからこそ、手作業で作られた精巧な紙細工の価値が見直されているのかもしれません。
7. よくあるご質問(FAQ)
Q1: 「万創のとびだすえほん ポパイ」の外函付きと本体のみでは価値にどのくらい差がありますか?
A1: 外函(外箱)の有無は価値に大きく影響します。一般的に外函付きの場合、本体のみと比較して大幅に評価が高くなります。これは外函が保存されていることで「完品」としての価値が認められるためです。ただし、最終的な評価は全体の保存状態にも依存します。万創の立体絵本は子ども向け商品だったため、外函が残っているケースは稀で、そのレア度が価値を高めています。
Q2: 「万創のとびだすえほん ポパイ」の状態(立体仕掛けの動作不良、ページの破れ、日焼け)はどの程度まで許容されますか?
A2: 約50年前の紙製品ですので、ある程度の経年劣化は避けられません。立体仕掛けが完全に機能しなくなっている場合や、ページが大きく破れている場合は評価が下がりますが、軽微な日焼けや細かい傷は通常許容範囲です。特に重要なのは立体仕掛けの動作状態です。飛び出す部分がスムーズに動くものほど高く評価されます。状態に不安がある場合は、専門店による査定をお勧めします。
Q3: 「万創のとびだすえほん ポパイ」の発行年や版によって価値は変わりますか?
A3: 万創の「とびだすえほん」シリーズは、初版と再版で微妙な違いがある場合があります。特に印刷の鮮明さや色調、細かいデザインの違いなどが見られることがあります。一般的には初版のほうが価値が高いとされていますが、保存状態の良さのほうがより重要な要素です。いずれにせよ、万創が活動していた1970年代前半に発行された正規品であれば価値があります。
Q4: 「万創のとびだすえほん ポパイ」以外の万創の立体絵本も買取していますか?ウルトラマンやガッチャマンなどの特撮・アニメキャラクターの絵本との価格差はありますか?
A4: 当店では万創の「とびだすえほん」シリーズ全般を買取しております。ウルトラマン、仮面ライダー、ガッチャマンなどの特撮・アニメキャラクターの立体絵本も高い需要があります。キャラクターによる価格差はありますが、これは単純な人気の差だけでなく、発行部数や現存数の希少性にも関係しています。また、同じキャラクターでも保存状態によって評価は大きく変わりますので、お持ちの商品がどのような状態であるかをまずは専門スタッフにご相談ください。
Q5: 「万創のとびだすえほん ポパイ」は現在でも需要がありますか?どのような人が買い求めているのですか?
A5: 「万創のとびだすえほん ポパイ」は、現在も昭和レトロ玩具コレクターを中心に高い需要があります。主な購入層としては、昭和期の懐かしさを求める50代以上の方々、紙細工や仕掛け絵本を収集する愛好家、昭和文化研究者、そして海外のポパイコレクターなどが挙げられます。また、デジタル全盛の現代だからこそ、アナログな紙の立体絵本の魅力が再評価されており、年々需要は高まっています。大切に保管されていた良品は、特に高い価値を持つと言えるでしょう。
8. 環七ホビーの買取について
環七ホビーでは、「万創のとびだすえほん ポパイ」をはじめとする昭和レトロ玩具・ホビー用品の買取を専門的に行っております。昭和の懐かしいおもちゃや絵本は、単なる「古いもの」ではなく、当時の子どもたちの夢や憧れが詰まった貴重な文化遺産です。私たちはそうした価値を正しく評価し、次の世代へと橋渡しする役割を担っていると考えています。
当店の買取の特徴:
- 専門知識を持ったスタッフ – 昭和レトロ玩具に精通したスタッフが査定を担当
- 適正価格での査定 – 市場価値や希少性を正確に判断
- 丁寧な対応 – 大切にされてきた品物への敬意を忘れない接客
- 安心の実績 – 多数の昭和レトロホビー買取実績
ご予約制で、店頭買取・宅配買取・出張買取のいずれかの方法で承っております。特に出張買取は、大量のコレクションをお持ちの方に便利なサービスです。お客様の大切なコレクションを、一点一点丁寧に査定させていただきます。
「万創のとびだすえほん」シリーズや他の昭和レトロホビーをお持ちで売却をご検討の際は、ぜひ環七ホビーにご相談ください。まずはお電話またはお問い合わせフォームにて、お気軽にご連絡いただければ幸いです。
お問い合わせ先
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※買取のご予約・ご相談は上記連絡先にて承っております
昭和レトロな立体絵本は、適切な保管によって価値を保つことができます。温度や湿度の変化が少なく、直射日光の当たらない場所での保管をお勧めします。大切に保管されたアイテムは、次の世代へと受け継がれていくことでしょう。